恐怖のインター日記その8
できればやりたくなかった再起動実験
恐怖の前フリ
インターネットのサーバは,24時間稼働が原則である。いつ何時どこからメールが飛び込んでくるかわからない。もしかしたら物好きな人が,地球の上側からWebを見ているかもしれない(・・・・いるんでしょうか?)。
そんなインターネットサーバに,ある日突然電流が来なくなったら,どうなるのであろう。これを読む前に,サーバのスイッチやコンセントを確かめた方がよいかもしれない。
それは ある日突然行われた
学校での1年の終わりは3月である。当然,このあたりにいろいろなメンテナンスが入ってくる。これを忘れていたのが敗因だった。
ある日,学校に貼り紙がしてあった「某月某日停電いたします」。自分では,あぁ,体育館などのクラブ活動は大変だなぁ程度にしか考えていなかった(本校の体育館は地下にあります)。ところが,よく考えたら,インターネットのサーバだって電力で動いているのである。それに気が付いたのは3階の男子便所の便器の前である。「えぇ!」と突然声を発したものだから,隣のおじさんは私の・・・をなぜかマジマジとながめていた(本校には教職員と生徒の他に生涯学習の一般社会人が登校しています)。そういう意味じゃないって,おじさん。
あわてて副担当者と打ち合わせにはいった。停電の当日,2人とも学校にいないことがわかっていたからだ。
「このさいNetWareサーバ用の無停電電源装置を引っこ抜いて,付け替えよう!」相変わらず無茶な提案から議論は始まる。
「いや,停電は2時間ぐらいだそうだから,ピーピー警告してくれてもなんもならん」
「レンタルショップから発電器でも借りてこようか?!」
「なんか部屋から異様な音がしたら,ヤバイんでないの」
議論は平行線をたどった。
もはや最後の頼みの綱は,事務の女性職員である(なぜ,女性かというと,その人が施設の担当なのであった)。急ごしらえの”インターネットサーバの落とし方”という冊子を作成して渡した(誰かが,このタイトルでは間違えてパソコンを地面に落とすぞといっていた)。練習もした。とりあえずOKであった。
悲劇は常にやってくる
万全の体制で望んだが,いまひとつ不安であった。そこで出先のインターネットカフェから,アクセスしてみた。あれ?つながらない。
学校へ電話する。
「まだ停電中?」
「いえ,もう終わってます。言われたとおりの手順でやりましたよ」
げげげ,例のREDパニックス現象である。PANIXは,なぜかたまに再起動がうまくいかないことがあるのだ。これはリセットしかない。
「すいません,もう一度お願いなんですが,サーバの一番下にあるリセットスイッチを1回押しておいてください。」
「はい」
ところが10分待っても20分待っても,再起動した様子がない。再度電話する。今度は,たまたま居合わせた教員が出た。
「ちょっとサーバを確認してくれます?」
「あれ? 電源が切れているみたいだよ」
げげげげげげげ,リセットスイッチと間違えて,電源ボタンを押してしまったな,こりゃ。サーバだけでなく,こちらの頭もパニックスしてしまった。
「ととととともかく,電源を入れ直しておいてくれます?」
「はいはい」
不安な気持ちで時間が過ぎるのを待つ。もはやコーヒー3杯目だ。そろそろ胃も痛くなってきた・・・って,別の理由か。
ころあいを見計らって接続。
つつつつつつつながったぁ!!!!!!!
疲れがどっと出た。
後に残ったのは,全身の疲労感とコーヒーだけなのに1500円のお会計であった。
みなさんも,サーバ再起動実験をやってみませんか?
P.S.電気を大切にね
YAMABUKI 4/15 1996