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2005年08月11日
良き読者である為に
良質の情報を無償で提供してもらっているその裏では、誰かがそのコストを支払っているという事は理解しているつもりです。「もう、有償メディアは要りませんか?」というエントリを読んで感ずるところがあったので書いてみたいと思います。
もう、有償メディアは要りませんか? - IT系メディア特設哨戒線 [ITmedia オルタナティブ・ブログ]
より多くの配布部数、より多くのPV、より質の高い読者プロファイルを取得する為にコンテンツレベルの向上を続けた結果、最早、コンテンツの質という点では有償メディアと無償メディアの境界は極めて曖昧である。しかし、「所詮、無償メディアは無償メディア」でもある。
確かに私たちは、無償メディアに対して金銭的な利益を直接もたらしている存在ではありません。ですから、「お客様」として厚遇されないとしても文句は言えません。しかし私達は、「お客様」ではないとしても提供されている記事を読んでいる「読者」ではあるわけで、誰よりも無償メディアの恩恵を享受している存在です。
世の中の多くは「ギブ・アンド・テイク」で成り立っていますから、私達が無償で受けている恩恵も、どこかで誰かがコストを支払い多くの執筆者や関係者の方々の努力によって成り立っているという事は理解し意識しなければならないでしょう。その意識が失われ、私達が単なる情報をタダ喰いするだけの存在に落ちぶれた時、メディアは健全な状態ではなくなってしまうと思います。
情報の購入代金として対価を支払う事ができない無償メディアを利用する時、私達は一旦どんなスタンスで無償メディアと付き合えばよいのでしょうか?どのような態度を取る事が有償/無償を問わずメディアの健全な発展を阻害せず、理想的な成長に寄与できるのでしょうか。
このような疑問を感じた時、私はいつも「良き読者」でありたいと考えています。どのような状態が「良き読者」であると言えるのか、まだ本当のところは良く判っていません。ひとまず今できることとして、こうやってオルタナティブブログを読んでは、コメントを書いたり、トラックバックを打ったりしているわけです。
少なくとも提灯記事を鵜呑みにして広告主の商品をホイホイ購入するのが「良き読者」であるとは私は考えていませんが、情報を提供する無償メディアの側の方から見てどのような読者の態度が良き読者として映るのか是非とも忌憚の無いご意見を伺ってみたいなぁと感じています。
私には、良き読者になるという形で無償メディアに対して無形の代償を払う用意があります。