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2006年01月18日
情報伝送基礎理論に関する考察
以前、友人の掲示板に投稿した文書を転載
そういえば、スキーシーズンに入って当該プロジェクトは完全に中断中です。春になったらまた再開しますかね・・・。
ネットワーク通信が成立するには以下の条件が必要である。
1.データを伝播する伝送路共有していること。
2.通信相手を特定できること。
3.同期通信の場合は双方で時計を共有すること。(非同期の場合は不要)
4.伝送するべきデータが存在すること。
5.共通のプロトコルが存在すること。
以上のような条件が2点間での通信が確立するためには必要である。しかし現状、第2項目の技術的問題が解決されていない為、通信路は確立されていない。
通常、TCP/IPにおける通信で通信相手が特定できない場合、ブロードキャストパケットを発信して通信相手からの応答に待機するか、もしくは通信を仲介するデフォルトゲートウェイ宛てにパケットを発信しそのパケットが中継されて最終的に通信相手からの呼応がある事を期待・待機するのが通常である。
現状、通信路が確立されていない理由としては2つのノードが同一リンク内にある時(つまりブロードキャストが到達可能な状態の時)にきちんとブロードキャストを実施してアドレスの解決をしていない事が挙げられる。また、別セグメント(リンク)に位置している状態での通信を確立するために重要なデフォルトゲートウェイが機能を果たしていない可能性
が考えられる。
今回のネットワーク構成は非常に単純で2ノードが別セグメントに所在する場合であっても、双方のアドレスを解決できるデフォルトゲートウェイが存在しているので、このデフォルトゲートウェイが期待する機能を果たしさえすれば、容易に2点間の通信は可能である。
しかし、現実的な視点から考えれば最初に通信の開始を示す重要なパケットを送信してから時間が経過しすぎているため、TCPのKeepAliveがTimeoutしている可能性が高く、現状から通信を再開するには相応のコストを要することとなる。
以上、1997年情報伝送Ⅱの講義内容より抜粋・応用