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2006年01月24日

少ない人口で運営できる社会システム

先日、日本の人口が減少した事がニュースになりました。約1万人の減少だそうです。少子高齢化対策が急務という意見を良く聞きます。「移民受入も検討すべき」という意見も耳にしました。たしかに現代の社会構造では人口減少が経済や生産性の低迷に繋がるので、解決すべき問題です。

しかし、人口減少対策を考える時、「どのように減少を食い止めるか?」という事と「どのように増やすか?」という視点だけでは不充分でしょう。「どうやって現状の人口を維持するか」という対策だけでは不充分なのです。逆に「少ない人口で運営できる社会システムを構築するには?」という視点が必要だと考えます。

育児休暇や児童手当の大幅拡充で世界最高水準の少子化対策をしたドイツも出生率は向上していないという意見があります。大量の移民を受け入れたイギリスでは社会構造の急激な変質が問題を発生させているという情報もあります。

やはり性急に現在の人口を維持するための対策を実施するのではなく、長期的な視野で「なぜ人口が減少するのか」という原因要素を見極め、「どこまでなら減少させても大丈夫なのか」という数値目標を検討し、その少ない人口で社会システムを運営する方法を考え、社会構造を少しずつ変革していく取り組みが必要だと考えます。

そのためにも少ない人数で高い付加価値を生み出せる産業構造と経済システムの再検討が急務だと言えます。

投稿者 abiru : 2006年01月24日 21:32

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コメント

江戸時代幕末の人口は2500万人ほど。
これが国内で自給自足できる最大の人口とされている。明治時代になって輸出入をベースとした貿易国家となることで、物資の流入により豊かになり昭和までに人口も4倍増。

国土からの生産量に比べ4倍の定員オーバーなので、人口が少なくなるということは適正な水準への移行期。

>そのためにも少ない人数で高い付加価値を生み出せる
>産業構造と経済システムの再検討が急務だと言えます。

そうそうするどい。4倍の定員オーバーを維持するために輸出で儲けないとね。

投稿者 mikio : 2006年02月07日 15:08

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